連載旬の一品 ニッポンの美味しい郷土料理

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のっぺい汁 新潟県・下越地方

「のっぺい汁」という郷土料理は、日本全国にみられる野菜の煮物汁です。その源をたどれば古く、安土・桃山時代にはすでにあったという伝統料理。精進料理の「葛寄せ」から、土地の産物をとりこみながら受け継がれてきました。

里芋が主材料で、小ぶりに切った野菜とともに煮こんで、葛をひいて仕上げます。トロリとしたなめらかな食感がなんとも食欲をそそります。

新潟県下越地方に伝わるのっぺい汁は、葛は使わず、里芋だけでなめらかなとろみを出します。地元では汁は少なめにして、煮もの感覚で冷たいままでも食べられているそうです。これに、特産の鮭といくらがたっぷり入ります。「鮭」がお正月を迎えるための大事な「年取り魚」であるという、この地方ならではのゴージャスなのっぺい汁となりました。

さて今年は、ちょっと気分を変えて、おせちの筑前煮やお雑煮がわりに「鮭いくら入りのっぺい汁」を作ってみませんか?

冬木 れいさん

料理研究家

冬木 れいさん

料理研究サロン「大きな竃」を主宰。地方食材を中心にレシピや商品開発も数多く手がける。 現在放送中のNHK「趣味どきっ!」に出演中。

のっぺい汁新潟県・下越地方

●材料●(2人分)

■甘塩鮭切り身・・・1切れ(150g~200g)

┌ ・里芋・・・2個

| ・なめこ・・・20g

A  ・椎茸・・・2枚

| ・人参・・・1/4本

| ・こんにゃく・・・1/4枚

└ ・かぶ・・・1本(茎はみじん切りにする)

■イクラ・・・大さじ2

■だし汁・・・水500cc、昆布(7cm角)1枚

■醤油・・・大さじ1

■日本酒・・・大さじ1

●作り方●

① こんにゃくは2cm角に切り、2分ほど湯通しする。なめこはさっと湯通ししてザルにあげておく。

② 里芋、人参、かぶは皮をむき2cm角に、椎茸は軸を取って4つ切りにする。鮭は軽く洗って皮目のウロコをおとし、水気をふいて小さめの一口大に切る。

③ 鍋に昆布を敷き、分量の水を注いで火にかける。沸騰したら鮭を入れ、表面がさっと白くなったら鮭を取り出してザルにあげる。

④ ③のだし汁を沸かしてアクをすくい、Aを入れてやわらかくなるまで火にかける。ザルにあげていた鮭を戻し入れ、鮭に火が通り過ぎない程度に煮たら、最後に醤油と日本酒で味をととのえる。

⑤ お椀に盛り付け、最後にイクラとかぶの茎(みじん切り)を散らす。