AED活用術講座

キヤノンマーケティングジャパン株式会社
オフィスデバイス企画本部
ビジネス周辺機器企画部 主席スタッフ

田中 泰之さん
キヤノンマーケティングジャパン社の社会貢献活動の一環として、AEDの普及および使用方法の啓発活動を推進。
200名以上のインストラクターを養成。全国で10万人以上の方々に向けて救命講習・救命セミナーを実施している。

AEDについて、皆さまはどのくらいご存じですか?

近年、お住まいの周辺や街のあちこちでAEDが設置されているのを見かけることが多くなりました。読者の皆さんも駅やスーパーなどで見かける機会があるのではないでしょうか。
しかし、その一方で実際にAEDを使ったことのある方や訓練を受けたことがある方はまだまだ少ないのが現状です。実際に使用する瞬間になった時に「どう使えばいいのか分からない」とか「自分が使うのはできれば避けたい」と思っている方も多いと思います。
この機会にぜひ知っておいていただきたいのがAEDを使った心肺蘇生法(胸骨圧迫)の大切さです。しかも、そのやり方は実に簡単なのです。
胸骨圧迫とは心停止した人の胸の真ん中を両手で圧迫して血液の循環を促すことです。具体的には、1分間に少なくとも100回・5cm以上強く・早く・絶え間なく押すこと。これだけで救命率は2倍から3倍上がります。さらにAEDを使用することで救命率は6倍にまで上がるのです。
AEDは、これまで見たことも触ったこともない方でも、音声ガイドに従うだけで簡単に使えるのが最大の特長です。極論を言えば、皆さんがすべきことは、AEDの電源を入れ、電極パッドを傷病者の素肌に貼る、という2点だけだと言ってもいいかもしれません。「よく分からないから」と言って避けるのではなく、万一の場合には誰でも簡単に使える救命機器なのだということを、ぜひ覚えておいてください。

AEDがあれば安心、ではなく、マンション内のどこにでもあることが重要なポイント!

突然の心停止は年齢や性別などに関係なく、いつどなたにも起こり得ます。年間約7万人にも達するこの「心臓突然死」に対処できるほぼ唯一の手段がAEDを使った心肺蘇生法(胸骨圧迫)です。にもかかわらず、実際にはAEDの使用率は、わずか3.7%に過ぎないという調査データもあります。(※1)
AEDで命を救うために重要なのは一刻も早くAEDを使った心肺蘇生法(胸骨圧迫)に着手することです。下のグラフのように救命の蘇生率は心停止から1分遅れるごとに7~10%低下し、脳に酸素が血液を通じて供給されないと脳障害などの重い後遺症が残るため、「5分以内の電気ショックが必要」といわれています。そしてこの5分に間に合うためには意識・呼吸の確認、119番通報などで約2分、AEDが到着してから服を脱がせパッド装着までの時間を考えると、往復で2分以内の場所(約300mごと)にAEDが設置されていることが望ましいとされています。(※2)ですからマンション内もこの基準でAEDを適正配置することが重要です。
応急手当なしに救急車を待っているだけだと救命率はわずか8.6%に留まりますが、AEDを使った心肺蘇生法(胸骨圧迫)を施すと41.4%と飛躍的に向上するのです。(※3)

もしもAEDを使うケースに遭遇したら、どうすればいいの?

マンションでAEDを使用する場合、主な対象はご家族やお知り合いの方々です。もしご家族や仲のいい方が急に倒れたら、ほとんどの方が躊躇せずに身近にあるAEDを使うでしょう。でもそれがよく知らない方だったら、ちょっと躊躇してしまうのではないでしょうか。
人の命を救う時に必要なのは「助けたい!」という強い思いと、ちょっとした勇気だけです。助けて欲しいと思う時は、家族や知人にだけでなく、誰でもいいから「助けて!」と願うはずです。そのためにも、ふだんからご近所との交流は深めておきたいもの。
またAEDの使用を戸惑う原因として、大半を占めるのが「どう使うか分からない」「使っていいかの判断がつかない」という2点と言われています。これも大きな誤解で、AEDは冒頭でもお伝えした通り、「どう使うか分からない」方のための救命機器(除細動器)ですから、音声の指示に従うだけで誰でも簡単に使えます。また意外と知られていないのですが「使っていいのか判断がつかない」方も電極パッドを当てれば、AED側が解析・指示してくれますから、万 一 のことがあった時は躊躇することなくすぐにご使用ください。 あなたのほんの少しの勇気が、かけがえのない命を救う最大の力になるのです。

AEDの使い方(手順)

こちらのサイトもぜひご覧ください。
キヤノンマーケティングジャパン株式会社<AEDと心肺蘇生法の普及活動>
AED導入10年目プロジェクト 減らせ突然死

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